誰もやらないからアムコンがやる。

Episode1:はじまりは浄化槽メンテ ~メンテ企業の船出~

1974年――。
アムコンの前身「株式会社環境設備センター」は誕生しました。

今では「ものづくり企業(=メーカー)」としての印象が強いアムコンですが、創業時は「排水処理施設や団地の浄化槽メンテナンス」が主な事業でした。

そんなメンテナンス会社が何故、これまでにない方式の汚泥脱水機
「ヴァルート」を作り出せたのか?

そこには、「誰もやらないから アムコンがやる」
という一言に集約された情熱と自由な発想、そして苦労の歴史がありました。

"水"と"汚泥"に関わるきっかけ――。

下水処理場が整った現在の日本では、
「浄化槽メンテナンス」は馴染みの薄い仕事です。
しかし当時、団地の敷地には一般的に排水を処理する集合浄化槽が設置されていました。
浄化槽も下水処理場も、排水の汚れを取り除き、きれいにする、
という点では同じ役割を担っています。

処理を終えてきれいになった"水"は、自然に返され、
取り除いた汚れである"汚泥"はバキュームカーで搬出し、
し尿処理場等に持ち込まれていました。

当時の汚泥濃縮機・脱水機は、大規模処理場用の大型機が主流であり、大変高価なものでした。
そのため、当社がメンテナンスを行っていた小規模の集合浄化槽に設置するなど、常識ではあり得ないことでした。

しかし、バキューム搬出による汚泥処理のコスト負担は、
施設管理費として住民に重くのしかかり、管理会社も費用面の問題により、
大量の汚泥が出ているにも関わらず放置せざるを得ない状況。
「誰もが見て見ぬ振り」というようなところも、少なくありませんでした。

この様な状況を見かねた創業者(佐々木正昌)は、
何とか自分達の力で団地内の施設に放置されたままの
浄化槽汚泥を適正に処理しようと決心したのです。

1982年、創業者は機械メーカーへの転身を模索しながら、
当社初の機械製品「濾布式汚泥濃縮機」を開発し販売を開始。
自社開発1号機となった「濾布式汚泥濃縮機」は
コンパクトなサイズで手頃な価格を実現、
主に団地の集合浄化槽に納入されました。

「洗浄水のいらない濃縮機・脱水機」など
出来るはずがない?

購入されたお客様にも大変満足して頂くなど、
自社開発1号機としては一定の評価を頂けた「濾布式汚泥濃縮機」ですが、
その名称からも想像出来る通り、
汚泥を布(濾布)で水と汚れに濾す(分離する)仕組みでした。
そのため、機構的にどうしても濾布の目詰まりが生じます。

この目詰まりを解消するためには、
濾布の裏側から高圧の水で洗浄することが一般的ですが、
大量の洗浄水、濾布の交換など「濾過機能維持」のための手間とコストは、
次に解決すべき課題となりました。
洗浄水に上水を使用すると高い洗浄効果を実現出来ますがコストが大きい、
処理水を用いればコストは抑えられますが、
処理水に含まれているゴミなどを取り除くためのフィルター装置が必要になるうえ、
フィルター交換の手間が増すことになる.....

自社で「製品を創り」、自社も「ユーザー」として利用する。

処理施設現場の苦労がわかる当社にとって、この製品に「課題」が残っている以上、
まだまだ満足と言うには、ほど遠い気持ちでした。
第1号機の発売から約10年、汚泥と日々格闘する現場の「想い」と向き合うことは、
"メーカー"として「目詰まり」「洗浄水」との戦いの始まりを意味していました。